日本芸術院会館は,会員の故・吉田五十八(昭和29年1月会員就任,39年11月文化勲章受章,49年3月死去)の設計により昭和33年に竣工しました。
この建物は「平安朝時代の優雅,典麗の雰囲気を主調として,弘仁,藤原の面影を彷彿させ,さらにこれを近代の時代感覚によって,現代の姿に移行せしめることを意図した。従って建物は平屋建を選び,これに配するに平安朝特有の中庭をもってし,さらにこの周囲に廻廊をめぐらして,平安朝を端的にしかも強力に表現したつもりである」(吉田五十八)とされています。
会館は,会員の会議・懇談や日本芸術院授賞式などに使われるほか,展示室では日本芸術院所蔵の美術作品を一般に公開(不定期)しています。
平成15年9月,(社)日本建築学会によって,日本芸術院会館が歴史的に価値が高く,技術の成果がデザインに反映されているとして,「日本におけるモダン・ムーブメントの建築100選」に選ばれました。
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